プロセス関連重要語解説
プロセスとは・・・
プロセス(process)を英和辞典で調べてみると、処理、加工、過程、進行、経過、工程、処理過程、製法、方法、処置、行為、作用など、”進む”あるいは”進行”を意味している。変わったところで、法律用語では召喚令状や訴訟手続きなどに訳されている。
工程とは
工程とはプロセスプラントを構成する単位で、一工程=一機能を意味しています。一つの工程には一つ以上の機器や設備が含まれており、それを結ぶ配管や、制御のための計装機器や電気機器などが属しています。例えば、合成反応を行う工程は”合成反応工程”と呼ばれ、そこには合成反応器と関連する熱交換器や分離槽などが含まれています。
プロセスプラントとは
プロセスプラント(Process plant)とは原料から製品を作る主要設備で、水処理設備などのユーティリティー設備(Utility facility)やタンクヤード(Tank yard)に対比して用いられている用語です。
プロセスエンジニアリングとは・・・
そこで、プロセスエンジニアリングとは、「物事が進むあるいは進行する上で重要な事柄を管理するための技術」と解釈することが出来る。
プロセスエンジニアリングをキーワードにウェブを検索してみると、化学工学(ケミカルエンジニアリング)分野ではなく、むしろソフトウェアや情報システム分野のウェブが上位を占めていることがわかる。
例えば、ソフトウェア開発や情報システム開発で重要な事柄としては、一に商品の品質、二に開発スケジュール、三に費やした工数や経費であろう。つまり、客先の要望を満足できる高品質のソフトやシステムを短期間で、少ない工数や経費で作ること、それが極めて重要なことである。この目的を達成するために考えられたのがプロセスエンジニアリングという人を中心とした技術である。
一方、化学工業などの分野におけるプロセスエンジニアリングは、化学プラントなどの設計品質や設備・装置・機械などの性能、試運転から保証運転終了までのプラントおよび製品品質を左右し、その後の運転期間中における保守保安に大きく影響する工学分野である。
このプロセスエンジニアリングはプロセス設計と同義に使われる事が多く、プラントの骨組みを決める基本設計業務の一つであり、詳細設計(機械設計・配管設計・計装制御設計・電気設計・土建設計などの)に先んじて実行される設計業務です。
プロセスエンジニアリングの役割
プロセスエンジニアリングの役割はプラント全体の基本仕様を決定することです。具体的には、プラントの基本性能(製品の生産量や品質と原単位)を設定し、それに基づいて行われる詳細設計の基本仕様を決定します。
プロセスエンジニアリングの内容
プロセスエンジニアリングの主な業務内容を、化学プラントを例として以下に示します。
- 製品と原料および副原料の仕様の確認と決定
- 上記仕様に基づく工程の流れや組み合わせの決定
- 工程の運転条件(温度圧力など)の決定
- 物質収支の計算と決定
- 熱収支の計算と決定
- 必要なエネルギー量や種類(電気か熱かなど)の決定
- 設備や機器仕様の設定
- 運転方法の決定
プロセスエンジニアに必要な知識
プロセスエンジニアリングでは、機器設計や配管設計などの詳細設計の基本仕様を決定しますので、プロセスエンジニアにとって必須である化学や化学工学の知識だけでなく、機械工学や制御工学などの広範囲の知識が要求されます。
また、設計が終わって建設が完了した後も、運転や保守管理について客先から相談されますので、機器の補修や部品の交換に絡んで機械設計や材料関係の知識も必要となります。
ライセンサーとエンジニアリング会社
プロセスエンジニアリングはプラントの企画から設計・建設、そして試運転に至るプロジェクトで行われるエンジニアリング業務の一つで、プラントシステムつまりプロセス全体に関わる設計業務です。
例えば、あるプロジェクトにおける業務分担が以下のようであったとします。
- プロセスライセンサー(プロセス所有者:process licenser)がプラントシステム(プロセス全体)の概念設計を行う。
- それをもとにエンジニアリング会社が基本的な設計を行う。
- その後の設計業務(機器設計や配管・計装・電気・土建設計など)をエンジニアリング会社もしくは他のエンジニアリング会社あるいは設計会社が行う。
1.の概念設計と2.の基本設計がプロセスエンジニアリングにおける主要な業務で、プロセスライセンサーが行う概念設計を狭義のプロセス設計と呼ぶことにします。このような分け方は、一般的なライセンスド・プロセスでしばしば見られる形態です。
原単位とは
原単位とは、単位製品当たりの物量やエネルギーの消費量のことです。例えば水素プラントの主な原単位には以下のような項目があります。
- 原料原単位:単位水素量(Nm3)当たりの原料の消費量で、原料が天然ガスであれば原料NG(natural gas)原単位とも呼ばれます。
- 燃料原単位:単位水素量(Nm3)当たりの燃料の消費量で、原料と同じく天然ガスであれば燃料NG(natural gas)原単位とも呼ばれます。
- 原燃料原単位:原料原単位と燃料原単位を合計したもので、原料および燃料が共に同じく天然ガスであれば、NG原単位あるいはTotal NG原単位と呼ばれます。これら三つの原単位の単位は、Nm3/H2-Nm3、あるいは熱量換算でkJ/Nm3-H2などと表記されます。


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